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内容証明Q&A

Q:内容証明って何?

A:ニュースやワイドショーなどでたま~に耳にすることのある「内容証明」という言葉。これは正確に言うと「内容証明郵便」のことです。「内容証明を送って」とか「内容証明が届いた」という言葉の使い方をするのは郵便物だからです。

早い話、手紙の一種でしかないのですが、この内容証明郵便の凄い所は「いつ、誰が誰に対して、どのような内容の書面を出したのか」という事を郵便局長が証明してくれる点です。配達証明書を付けておけば「相手方がいつ受け取ったか」という点も証明してくれます。

超スゲー!!マジで便利じゃん!!
・・・とは思いませんよね、普通(;一_一)

「証明してくれたらどうなるの?証明してもらう必要は?何の得が有るの?」って疑問が出てきますよねぇ。

そこなんです!

例えば、日常生活の中でも「言った」「言ってない」で軽く口論になる事って有りません?

「え~!?お前があの時欲しいって言ってたから買ってきたのに~」
「はい?そんなこと言ったっけ?全く覚えてないわ・・・本当に言った?誰かと勘違いして無い?浮気してるんでしょ<(`^´)>」
「ちょ・・何だよ!せっかく買ってきてやったのに!!」

と、犬も食わぬものに発展してしまうことも。
え?リアル?私の実話?後が怖いのでノーコメントで(笑)

この様に夫婦間であればどちらかが謝れば済みますが(世の男性は大体先に謝るらしい・・)これがビジネスシーンや金銭の貸し借り、消費者トラブルとなってくると話が全く違ってきますよね。

Aさん:「あの時解約すると貴社に言いましたよね」
B社 :「聞いておりません。よって契約は有効ですので早くお金を支払って下さい」
Aさん:「何月何日に確かに言いました」
B社 :「知りません。言ったという証拠でも有るんですか?」

となったときに、本当に「言った」だけでは録音でもしていない限り何の証拠も残っていませんので、話は言った言わないの平行線になってしまいます。
と・こ・ろ・が!

内容証明でその旨を通知しておけば
「Aが何月何日にBに対して解約すると言った」
という事実を郵便局長という立場のある人が第三者として
「確かにAさんはB社に対して何月何日にその内容の事を文書で言いました」と証明してくれるのです。これは強力な証拠となります。

特にクーリングオフなど日数制限があるときや時効が迫っているときなどは、内容証明郵便による通知が「○月○日にちゃんと言いました」という証拠となり、絶大な効果を発揮するわけです。悪徳業者の「聞いてません」という言い逃れも防げます。

トラブルが後々訴訟になったときの事を見据えて内容証明で通知しておけば、「言い逃れ」という常套手段を塞がれた相手方も争った所で絶対に勝ち目の無い戦(訴訟)はしたがらないでしょう。結果、そそくさと白旗を振ってこちらの請求を認めざるを得ないという事になります。

訴訟で余計な労力や費用を浪費することを未然に防ぐ効果までも有る「内容証明」、実はとっても凄いやつなのです!

 

Q:具体的にはどういう時に出すの?

A:大きく分けて以下の3パターンのときによく使います。

  1.  損害賠償や支払いなどの「請求をするとき」
  2. 契約解除や取り消し、解雇などの「通知をするとき」
  3. そういった請求や通知が来たとき、相手方に対して「回答をするとき」

という感じです。身近な具体例を少し挙げると

1、「請求をするとき」
慰謝料請求、養育費請求、交通事故の損害賠償請求、未払い金の支払い請求、悪徳業者への金銭返還請求、敷金返還請求、そして、離婚や遺産分割などの「協議の申し入れ」も『協議をすること』を、やんわりとではありますが請求していると言えますし「抗議文」なんかも『~を止めること』を請求していますね。

2、「通知をするとき」
クーリングオフの通知、売買や賃貸などの契約解除又は取り消しの通知、期間満了による契約終了の通知、懲戒解雇の通知、セクハラやパワハラの実態の通知、更には迷惑行為やストーカーなどに対する『警告』も『止めないなら~しますよ』と通知しています。

3、「回答をするとき」
これはまんまです。1や2で挙げた内容証明郵便に対して反論があるときや回答を求められた場合、内容証明で反論する事がほとんどです。

相手方の文章にも大体「内容証明郵便にてご回答(ご連絡)下さい」と書いてあります。
内容証明郵便を出すということは、当然法廷闘争も視野に入れていますから、全て証拠として残していくわけですね。

「そんな面倒くさい事しないで、電話で話した方が早いっしょ~」とかの考えは通用しない所まで来てしまったと言う事ですね。

当事務所が差し出す内容証明郵便は、徹底した事実確認や証拠確認などの確実なる根拠に基づいて作成されておりますので、届いた方はさっさと甘えた考えを捨てて、いち早く事の重大さに気付いて頂きます様お願い致します。

って格好良く言いましたが、これを読んで頂いてると言う事は、請求をする側か、既に事の重大さを分かっている賢明な方達でしょうから、当事務所から内容証明郵便が届く事は無いんでしょうね☆

・・・無い筈

・・・無い事を願う

・・・いや、もしかしたら(笑)

モチロン、上に挙げた事以外で内容証明郵便を出してはダメ!!ということは全く無く、どんな内容でも構いません。
例えば「○○のラーメンは美味い」とか「私は美しい」とか「昨日オモラシをした」とかでも出せるっちゃあ出せます・・・

が、

文字数などの様式をチェックされる為、文面も郵便局員に思いっきりガン見されますので、あまりにも恥ずかしい内容だとチェック中の待ち時間が気マズイどころか耐え難いものになるのでご注意を・・・(;一_一)

あと公序良俗違反なもの、例えば殺人予告や脅迫文などはその時点で警察に通報されて終わりでしょうね。

ま、わざわざ内容証明郵便でそんなことする輩がいるとは思えませんが、昨今は意味不明の事件も増えてきてますので、念の為。

 

Q:内容証明郵便の出し方は? 特別な方法が必要なの?

A:難しく考える事はありません。内容証明も「郵便」の一種なので普通に郵便局の窓口で出します。ポストではさすがに無理ですけどね(-_-;)
注意点をいくつか挙げると

  1. 文字数と行数に制限があります。
    1行が26文字以内で、その行が1枚の紙には20行までとなってます。
  2. 同じ内容の文書を3部持って行きます。
    コピーでも良いし3部プリントアウトしても良いです。相手に出す用、自分で保管する用、郵便局保管用です。
  3. 封はしないで持って行きます。
    他でも書きましたが、中身の文字数などをチェックされるので封はせずに持って行きます。
  4. 大きめの郵便局で出しましょう。
    内容証明郵便を取り扱ってない郵便局も多いので事前に確認するか集配所が有るような大き目の郵便局に行きましょう。
  5. 名前や住所は封筒と中身を1字1句同じにします。
    封筒にだけ郵便番号や「重要」などと書くのは大丈夫です。
  6. 中身が2枚以上になる時はホッチキスなどで2箇所を留めて継ぎ目に契印を押します。
  7. 必ず「配達証明もお願いします」と言いましょう。
    配達証明は付けないで出す事も可能ですが、これでは「いつ相手に届いたか」が証明されませんので、せっかくの内容証明の効果が半減,場合によってはもっと減ってしまいます。300円をケチらずに、しっかりと「内容証明郵便プラス配達証明郵便」という大層長い名前の郵便物にしましょう。
  8. 大体の場合で料金が1500円以上掛かります。
    内訳は、普通に封書を出すときに掛かる80円、内容証明料420円(中身が1枚の場合。2枚目以降は1枚増えるごとにプラス250円)、書留料420円、配達証明料300円となり、最低でも1220円です。
    でも、中身を折り曲げたくない時は定型外の封筒(大体角形2号というサイズ)で出すので80円では無く120円となりますし、中身もほとんどの場合が2枚以上になるので内容証明料も2枚なら670円、3枚なら920円、4枚なら1170円と250円ずつ増えて行きます。更には急ぎの場合だと速達料270円も掛かっちゃいます。

以上の事を気を付ければ簡単に出せます。

しっかし、まぁ

普通の感覚だと手紙1通出すのに1500円から2000円って高い、ていうか有り得ない金額・・・ですよね(゜-゜)
でもこれで何十万円・何百万を帰してもらう為に、精神的に楽になる為に、致し方ないんだと割り切って頑張りましょう!!

・・・・でも高いけど(;一_一)

Q:書く内容は行政書士などの専門家のチェックが必要?

A:そんなことはありません。
何でもかんでも「一度ご相談した方が良いでしょう」と書いている様なホームページも良く見かけますが、私はそうとは思いません。

内容証明に関する書籍も多々出版されていますし、インターネットなどでも内容証明の書き方やらを教えているサイトもあります。簡単な請求位ならばご自身の手でやった方が費用的にも抑えられて良いと思います。

例えば、無利子で貸した三十万円を返してほしいというだけの内容でしたら、わざわざ専門家のチェックを仰がなくとも「○年○月○日に貴殿に貸した三十万円を●年●月●日までに全額返して下さい」とだけ書けば良いのです。

後は相手と自分の正確な住所と名前、日付を書いておけば誰がどう見ても『自分が相手に対して三十万円の返還を何年何月何日に請求した』という事が客観的にわかりますし、証拠としても残ります。これだけでも充分です。

たったこれだけの内容でも専門家のチェックを受ければ5千円から1万円位は掛かります。
当事務所でも5千円は頂きます。これは致し方の無い事なんですね・・・

専門家が依頼を受けるという事は、ちょっと詳しい知り合いに頼む事とは意味合いが大きく違い、たったこれだけの文書でも重い責任が課せられます。その為1字1句穴があくほど読みますし、少しでも依頼者の有益になるような文面にしようとか、この文言は不利益になる可能性は無いだろうか、と持てる知識を文量の多い少ないにかかわらず注ぎ込みます。

少しでも疑問などがあればすぐ六法が飛んで来ます(笑)

ですので、上に書いた様な内容でしたら一度ご自身で調べてみて、やれそうだ!と思った方はチャレンジしてみた方が良い、というのが私の考えですね。

当事務所は原則お電話でのご相談は致しかねますが、「自分でやってみた方が良いかも」とか言ってる以上、簡単に教えれそうな事は電話やメールでも直ぐにお教え致しております。是非お気軽にご連絡下さい。あ、モチロンそれ位は無料ですので(^_^;)

モチロン、複数の法律や事情が絡んでくる問題や、調べたけど自信が無い場合、忙しくて調べる時間が無い方、「面倒くさいからお願いしま~す」な方からの内容証明郵便に関する相談やチェック業務はいつでも受け付けております<m(__)m>

行政書士朝倉友武事務所

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